彼女しか書けない、彼女らしい作文「わたしと習字」

牧ヶ野 翠紅

2020年03月20日 11:26

日本習字
生徒部八段試験に挑んだ
中学2年生 E ちゃん。

3週間
試験課題を書きこんで
半紙・条幅・作文・筆記を提出。

約1ヶ月後に
合否のお知らせが届きます。

今回は
とつぜんの休校や
部活が出来ない・・という
生活がふわふわした状況下で
挑んだ E ちゃん

「ウチに持ちかえって
 書きこんできます」


前向きに捉え
時間が出来たからラッキー♪と 笑


たしかに
いつもだったら
部活が忙しくって
なかなか書きこめなかっただろうから・・

試験に集中できて良かったね!

課題の一つ作文は
テーマ「私と習字」について
宿題にしました。

「 E ちゃんらしい
 エピソードを盛り込んで書くと良いよ」


アドバイスすると
とっても
素敵な作文に・・・♡

彼女の許可を得て
全文掲載します。

******************
わたしと習字  中二年 A・E
私は、小学2年生から習字をはじめました。近所にある習字
教室で、小さい頃から、家族全員親切にしていただいている
おばあちゃん先生です。私の家の隣には先生の畑があり、
先生はいつも朝早くから野菜や花の手入れをしていました。
私が窓を開けて、「先生、おはよー!」
と声をかけると採れたてのトマトやキュウリを下さる、本当
のおばあちゃんのような存在でした。だから、習字を習いに
行くというよりは、遊びに行く感覚で気楽に始めることが出
来ました。でも、一緒に始めた友人達が着々と級、段をあげ
て差がひらいてきて焦ることもありました。その度に先生が、
「焦らず自分のペースでいいんやよ。」
と励まして下さいました。そして、先生と、
「八段目指そうね。」と約束しました。
だけど、私が六段の時に先生の病気が悪化して教室を続ける
ことが出来なくなりました。先生は、
「八段まで見てあげられなくてごめんね。」と
寂しそうに話されました。このタイミングで習字を辞めるこ
とも考えたのですが、先生との約束を叶えたい、諦めたくな
い気持ちで、新しい教室を探すことにしました。
 新しい教室の先生は、とても元気で、
習字に行くことでパワーをもらえます。忙しい中学校生活で
も習字に行きたくないと思うことは一度もありません。こう
して、八段の試験を受けられることがとてもうれしいし、今
まで続けてきてうまく書けるようになったことは私にとって
自慢です。今も楽しく習字をやっている私のことを、きっと
おばあちゃん先生が天国で見守ってくれていると思います。
これからも、お世話になった方々に感謝し、文字がうまく書
けると言うことが自分の取り柄になるように、共に頑張って
きた友達と切磋琢磨しながら続けていきたいと思います。

******************

桜咲きますように・・・。

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